|
クレー 2009年 04月 06日
私の特に好きな画家、パウル・クレーについて書かれた本です。 クレーの絵が好きで、もっとクレーのことが詳しく知りたいという方にはお勧めの一冊です。 クレーの絵は色がきれいで抽象的でかわいいのです。 そしてどこか可笑しい。 特に晩年にたくさん描かれた天使の絵なんか、落書きのようなポップさを感じます。 ヴァイオリニストとして活躍した時期もあっただけに、クレーの絵からは音楽も感じ取ることができます。 私生活では主夫生活を余儀なくされたり、ナチスに家を遂われたりといった苦労をしたというクレー。 そのようなクレーの絵ですが、この本ではクレーはなかなかの策士だったと解説されています。 横から見ると違う絵に見えるように描いたり、 解読不能な独自の創作文字を描いて、社会に対して無言の抗議をしたり。 さらにはクレーが亡くなる直前に描かれた作品の裏には、誰にも分からないように少女の絵が描かれていました。 自分の死後に絵が展覧会で移動するのを想定して、 石膏が剥がれ落ちて少女の絵が現れるように仕掛けていたそうなんです。 その為、時間を表現した画家だとも解説されています。 カンディンスキーやピカソとの親交もあったようで、クレーの絵はシュルレアリスト達から絶賛を受けたそうですが、クレー自体はどこにも束縛されず、自由に自分の考えで制作をしていたようです。 スイスのベルンにある「パウル・クレー・センター」で、 現存する約1万点のクレー作品のうち、4000点あまりが所蔵されているそうなので、 いつか訪れてみたいと思いました。 谷川俊太郎の詩とクレーの絵が静かに響きあっています。 by heartart | 2009-04-06 23:39 | オススメの本
|


